しゃけぶろ

日本語教師。タイ・台湾・沖縄あたりを外こもり。国内外ライブレポ。チラ裏的ログ。

企業型ベーシックインカムのすゝめ

先日、スイスでベーシック・インカムの選挙が否決された。

 

ベーシックインカム - Wikipedia

basic income)とは最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を無条件で定期的に支給するという構想。

 

理由は財源の問題が不透明だったからだ。社会のロボット化・AI化がもう少し進んでからやったほうがよかったという意見や月30万円ではなく、10万円ぐらいからなら持続可能性が増し、可決されたのではという声もあった。テクノロジーの進化に国民意識が追いついておらず、時期尚早だった。

 

これから、日本でもロボット化・AI化は激しくなっていく。より性能の良い人間らしいふるまいができるロボットが量産されていき、より安価になっていく。すでに、工場などで、単純作業をするロボットは、人間よりも低コストで仕事をしてくれるので、iPhoneなどのスマホ製造関連企業の鴻海【ホンハイ】(Foxconn)は11万から5万人に労働者を減らし、その分をロボットに置き換えた

 

中国では、1~2年の有期雇用契約が一般的だ。雇用流動性も日本より高い。日本より解雇規制がゆるいため、どんどんロボット化されていく。

 

日本は、解雇規制が厳しく、雇用流動性が低い。このままでは、ロボット化が促進されない。日本人は過労死するまで奴隷のままでいいのだろうか。解雇規制の緩和が一番早い話ではあるが、正規雇用労働者たちからの反発が激しいことが予想される。

しかし、ロボット・AIを使ったほうがもはや仕事が正確かつ効率的だし、人間より低コストなので、社長としては、どんどんロボット化・AI化を進めていきたい。これから開発され次第で、ロボット・AIが処理できる内容・分野も拡がっていく。

 

そこで、社員は解雇せず、企業型ベーシックインカムを採用し、ロボット化を進めていくのはどうだろう。国がベーシックインカムを採用するまでの繋ぎとしてだ。変われる早さは、個人>企業>国の順だ。ロボット・AIを使い利益を上げ、その分で人間には自由になってもらう。

ロボットを使うことで、人間3人分の仕事をしてくれたりする。作業内容によっては、5人分、10人分それ以上となることもある。人間1人が1ヶ月に100万円の売上をあげてくれていたが、ロボットだと300万円だとする。人間給料が30万円とする。ロボットは、無給で働いてくれる。人間を雇っていた場合、月に70万円の企業利益だ。ロボットを雇った場合、ロボットの設備費用、電気代やメンテナンス料金・保険料金はかかるが、これも次第に安くなっていき、200万円以上利益が増えるだろう。人間最大6人分(30万円6人分=180万円<200万円)のベーシックインカムを給付して奴隷から解放できる。この場合は、企業としては20万円の利益だ。もっと企業として利益をあげたい場合は、ベーシックインカムを給付する人数を3人とか4人に減らせばいいだけだ。ロボット代・メンテナンス代・保険代が安くなれば、7人分、8人分とより多くの人間を自由にできる。追い出し部屋で激詰めするよりはいいんじゃないか。w 責める人間も責められる人間もあれはつらいだろう。さらに、給料の安い国・地域だともっと多くの人間を自由にできる。

過渡期において、企業型ベーシックインカムを採用した企業には、ベーシックインカムが欲しい採用応募者が殺到し、ロボット・AIではまだ不可能な業務内容が得意な人材といった企業が欲しがる人材が集まり人材の選択の余地が広がる。そのうちそういった人間もテクノロジーの発展次第でロボット・AIに置き換わり、ベーシックインカム受給対象者となる。

 

 それから、ロボット・AI資本税を政府が導入する。ロボット・AIを導入した企業に税金を課す。

 

それをベーシックインカムの財源の一部とする。ベーシックインカムによって不要となる現状の年金・社会保障などだけでは足りてないベーシックインカムの財源をそれで補う。これはスイスあたりの欧州各国もどんどん導入していってもらいたい。ここまで行くと、すべての国民がベーシックインカムを享受できる。

 

現状のロボット・AIの価格

Foxconn Foxbots 1台あたり2万ドルから25000ドル(240万円~300万円) http://flat-display-2.livedoor.biz/archives/46422116.html

Baxter(バクスター) 基本構成で25,000ドル http://www.rethinkrobotics.com/jp/baxter/

IBM Watsonエコシステムプログラム 年会費180万円  http://tm.softbank.jp/watson/partner/

Pepper 本体価格198,000円 保険パック9,800×36ヶ月 http://www.softbank.jp/robot/consumer/price/

 

こう見ると、やけにPepperが安く感じてしまうw 

まだできることは限定的だが、プログラミングで解決できる部分もある。

Pepperプログラミング 基本動作からアプリの企画・演出まで

Pepperプログラミング 基本動作からアプリの企画・演出まで

 

 

すでに好きなことで生きてる人間にもこれはメリットがあり、自由になった人間たちが、自分たちのやりたいことに参加してくれることが増え、社会としての豊かさが増す。趣味に没頭する人が増え、サッカー・野球などのスポーツ界が競技者・観戦者ともに盛り上がるし、囲碁・将棋などのボードゲームで、老人をコテンパンにする若者がでてくるかもしれないし、SoundCloudやニコ動やYoutubeで質の良い音楽や動画があがるし、旅行する人も増えて、今のシェアハウスで起こっているような状況が、どこかの南の島で起きるかもしれない。

 

この本に企業型ベーシックインカムについてもざっと書いてあって面白かったのでオススメ。

未来に先回りする思考法